オピニオン

暖冬の一話題

 今年は暖冬だ。シーズン真っ只中であるはずのスキー場では雪不足が問題となり、南国ではセミが鳴いた。スーパーなどでは、既に春野菜コーナーが登場し、菜の花などが例年の50~70%程度の価格で売られている。既に日本各地では様々な影響が出ており、今冬は、あちらこちらで暖冬の影響に一喜一憂したエピソードを聞けそうだ。
 暖かくなると出てくる話題の1つに「花粉症」がある。冬にこれだけ暖かいと、2007年春の花粉はさぞや多く飛散するのだろうと素人考えで恐れていたのだが、実際にはどうもそうではないようだ。環境省が昨年12月に発表した資料をみると、「07年春の花粉総飛散量は、地域により平年並から平年の20%程度になる」とのこと。その理由には、06年夏に、東北から九州北部にかけての地域で日照時間が少なかった点を挙げている。でも、「花粉の飛散は多くない」、と喜ぶにはまだ早いようで、「平年より飛散量が少なかった06年春と比較すると、北海道、東北北部、関東北部、北陸等の県では多くなる」とも予想している。
 となると、実際にいつ頃から花粉が飛散してくるのか早関心が移るが、これについては、06年夏の影響でスギやヒノキの開花が遅れるとの話もあるし、今暖冬の影響で例年よりも早まるのでは、との話もある。どのみち、花粉症に頭を悩ませている人々にとっては、今日あたりからマスクやメガネ、薬物療法など、きっちり対処をはじめたほうがよいことには違いない。



(2007年1月26日掲載)



前後のオピニオン

やせるワクチン?
(2007年2月2日掲載)
◆暖冬の一話題
(2007年1月26日掲載)
イノベーション政策の風
(2007年1月19日掲載)