オピニオン  
 
手外科
 
   「手外科」という分野があることを最近知った。整形外科や形成外科の中でも特に手の疾患に対するスペシャリストだという。手には細かく神経や血管が走っているため、専門的な技術が必要なのだそうだ。日本手外科学会のホームページによると会員が約3400人、専門医が約900人いて、外傷や手にあらわれる疾患に対応する。
 手にあらわれる疾患の一つが「デュピュイトラン拘縮」というもの。てのひらや指にしこりができ、進行するにしたがって皮膚がひきつり、指が曲がって伸ばせなくなっていくという。高齢になるにつれ患者が増えること、糖尿病なども関連していると考えられている。男女比では男性に多い。
 これまで治療には手術が行われていたものの、手術自体に高度な技術が必要で、回復にも時間がかかる。現在では注射薬が承認を取得しており、手術に比べて回復が早いといったメリットがある。
 現状では形成外科などから紹介された患者しか治療にたどり着いていないという課題もあるそうだ。一般的に痛みがほとんどないことも治療につながりにくい原因かもしれない。手が開かないことは日常生活への支障だけでなく、転倒防止する場面で手をつけなくて骨折につながる恐れがあることなども指摘されている。健康寿命にも関連しそうなこの疾患、今後様々なアプローチからの啓発が重要になるだろう。

(2017年8月25日掲載)
前後のオピニオン
スイッチとスイッチ
(2017年9月1日掲載)
◆手外科
(2017年8月25日掲載)
新スイッチ化スキームと「OTC離れ」
(2017年8月18日掲載)