オピニオン  
 
スイッチとスイッチ
 
   任天堂の家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」が売れている。3月の販売開始から品薄状態が続いており、抽選販売なども行われている。早朝から、親子で行列に並ぶ姿も見られるとか。子どもに購入をせがまれれば、さぞかし大変だろう。昔のように、「眼が悪くなる」「頭が悪くなる」と言って断る時代でもない。
 そういえば、最近は「ゲーム脳」という話もとんと聞かなくなった。「テレビゲームは脳に悪影響を及ぼす」といった主張で、一時期盛んに喧伝されたものだ。しかし、専門家からの批判も多かったようで、昔日の流行は見る影もない。子どもへの殺し文句が、また一つ失われたということか。世間には様々な主張が溢れており、その判断は本当に難しい……。
 とはいえ、この不景気な時代に、景気の良い「スイッチ」である。同じ「スイッチ」でも、「スイッチOTC薬」の景気はどうか。7月の「医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」では、緊急避妊薬「レボノルゲストレル」(あすか製薬「ノルレボ錠」)のスイッチ化が否決された。なんとも、景気の悪い結果である。
 海外ではOTC薬として販売されている同剤だが、会議の判断は「時期尚早」だった。日本人には性知識が不足しており、誤使用などの懸念があるという。なるほど、そう言われてみればそうかもしれない。しかし、なんだか子ども扱いしたような話でもある。読者諸兄の判断やいかに。

(2017年9月1日掲載)
前後のオピニオン
売上減は受動喫煙対策のせいではありません
(2017年9月8日掲載)
◆スイッチとスイッチ
(2017年9月1日掲載)
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(2017年8月25日掲載)