オピニオン

熱中症対策を忘れずに

 6月に入り、今年の梅雨入りはいつ頃になるのだろうかなどと考えていたら、関東近郊では夏日が増え始めた。昼間に外出すると汗ばむことも少なくないため、そろそろ衣替えをしなければとは思うものの、日が落ちればまだ涼しいこともあり、しばらくは気温に関してあれこれ悩む日が続きそうだ。
 そんな中、厚生労働省が毎年5月末ごろより、熱中症予防を広く国民に呼びかけていることを知った。今年度もそうだが、熱中症による健康被害が近年数多く報告されていることを踏まえ、「気温の高い日が続くこれからの時期に備え、国民一人一人に対して熱中症予防の普及啓発・注意喚起を行う等、対策に万全を期すことが重要」として、関係者にも対応を要請している。リーフレットも複数作成しており、海外出身者のための多言語のもののほか、障害がある人や職場向けのポイントをまとめたものなど様々だ。
 ここ数年の状況をみると、2021年を除き、熱中症による国内の死亡者数は1000人をはるかに超えている。死亡者の年齢をみると、40歳を超えると徐々に増加しており、特に70歳以上になると一気に増えているので注意が必要だ。もちろん、自分自身や高齢者だけではなく、障害児・者や小児、乳幼児に対しても、周囲が注意深く見守る必要があることを忘れてはならない。こまめな水分補給や、扇風機・エアコンの利用など、この機会に今一度、熱中症対策について意識しておく必要がある。



(2024年6月14日掲載)



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(2024年6月21日掲載)
◆熱中症対策を忘れずに
(2024年6月14日掲載)
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(2024年6月7日掲載)