オピニオン  
 
1回50ドル、2回で100ドル
 
   7月20日、厚生労働省の「血漿分画製剤の供給のあり方に関する検討会」で、アメリカにおける血液事業の調査報告が行なわれた。アメリカの輸血用血液は、アメリカ赤十字社(ARC)とアメリカ血液センター協会(ABC)によって約90%が供給されている。ARCでは、輸血用血液製剤はすべて無償献血とのこと。その一方で、有償採血を行なっている企業もある。検討会では、そうした企業の一つ、バイオライフ社の原料血漿の確保に関する取り組みについて、報告が行なわれた。
 バイオライフ社は、アメリカ国内に62箇所の施設を持つ血漿採血センターだ。ドナー基準は、18歳以上で体重110ポンド(50kg)以上の健常者。6ヵ月以内に2回血漿採血を行ない、2回ともウイルス検査陰性でドナーになれる。ドナーになると1週間に2回の採血が可能で、謝礼は初回20ドル、2回目以降は30〜50ドルとのことだ。その上、友人紹介者や頻回採血者には謝礼が出るほか、ボーナスまで支給されるという。さぞやブルーシート系の人たちが多いのかと思いきや、謝礼の支払いは現金ではなくデビットカードとのことで、これにより身分の安定性や信頼性を確保しているという。ドナーの内訳は定職者55.1%、学生23.8%、失職者16.3%で、多くのドナーが週2回供血しているとか。ちなみに、採血のたびに指紋認証で個人確認を行なっているそうだ。
 売血というと、日本では法律で禁止されているせいか、ダークな印象が先行する。でも、きちんとシステム化すれば、それはそれでいいのかもしれない。というのは建前で、いいお小遣いになるなと少しうらやましいだけなのだが。

(2011年7月29日掲載)
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