オピニオン

花粉症の季節到来

 花粉症の飛散シーズンが間もなくやってくる。患者にとっては憂鬱な時期だろう。花粉症患者2089人を対象にしたインターネット調査によると、花粉症で受診する診療科目は「耳鼻咽喉科のみ」が45.3%で最も多く、次いで「内科のみ」33.5%、「アレルギー科のみ」3.5%と続き、耳鼻咽喉科か、かかりつけの内科医を受診している様子がうかがえる。受診時の症状の程度については、「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」「眼のかゆみ」がそれぞれ40%~50%、「睡眠への支障」に28.3%の人が重症・最重症と訴えている。
 ある耳鼻咽喉科医は、「患者が治療において何を優先するかを聴き、個別の事情を考慮した治療を行う」ことで、患者と信頼関係を構築するとともに患者を治療に前向きに参加させることができ、アドヒアランスが高まれば治療効果を実感させることができると説く。また、ある眼科医は、耳鼻咽喉科や内科で処方された抗アレルギー剤(点眼薬)で改善が見られない場合は、眼科専門医を受診して欲しいと指摘する。一方、OTCでは、第2世代の抗ヒスタミン薬「エピナスチン塩酸塩」をスイッチした「アレジオン10」も登場している。
 2012年春のスギ・ヒノキ花粉総飛散数は、大量飛散であった2011年と比較すると大幅に減少するという。しかし、過去10年の飛散数平均と比較すると、全国的には約70%程度の飛散数になると予測されており油断はできない。専門医は、飛散前からの「初期治療」を勧めており、治療に関してはもう花粉症シーズン突入ということだ。



(2012年1月27日掲載)



前後のオピニオン

「いつものように」で大丈夫?
(2012年2月3日掲載)
◆花粉症の季節到来
(2012年1月27日掲載)
小数点以下3桁の「勝利宣言」
(2012年1月20日掲載)