オピニオン
「薬局製剤のセルメ税制への追加をチャンスに」
令和9年1月1日から一部の薬局製剤がセルフメディケーション税制(セルメ税制)の対象になる。この追い風を受けて日本薬剤師会は、薬局製剤の使用促進機運に向けた取り組みに着手した。具体的には会員をはじめ薬局利用者に配布する資材を10月にも作成、知名度の普及を手掛かりに、かかりつけ薬局・薬剤師となるきっかけとしても薬局製剤を活用したい考えだ。セルメ税制の変更は、令和7年12月26日に閣議決定された「令和8年度税制改正大綱」で見直しが決定したもの。今回の税制改正では薬局製剤の追加に加え、スイッチOTC医薬品が適用期限の撤廃・制度の恒久化となったほか、OTC検査薬(新型コロナ検査薬、新型コロナ・インフルエンザ検査薬、排卵日予測検査薬)も対象として加わった。しかしながら、セルメ税制自体の課題が少なくないのも事実で、少し前の日本OTC医薬品協会が実施した調査では、その認知度は66%である反面、理解度では22%に留まる。つまり、多くの生活者は「セルメ税制は聞いたことがあるものの、ほとんど使いこなせない状態」と言えよう。さらに言えばセルメ税制に追加された薬局製剤についても状況は芳しくない。令和6年度末における薬局製剤の製造届出薬局数は、大阪府544件、東京都344件といった数字が目立つが、全国では3607件に留まっており、生活者が薬局製剤に興味があっても取扱い薬局を探し出すのは容易ではないのが実態だ。日薬は10月に作成の啓発資材を現場の薬局・薬剤師に向けて発信したい考えで、資材の原案では、薬局製剤は薬剤師と相談しながら購入することや、薬剤師の責任の下で製造されること、処方は国が認めた内容であるほか、400品目以上にも製品群があることをアピール。「あなたのための医薬品」として発信する。保険調剤以外の取り組みで薬局の特色を打ち出す好機として提案したい構えだ。
(2026年8月21日掲載)
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| ◇骨太方針2026を閣議決定 (2026年7月31日掲載) |