オピニオン
沖縄旅行で少し真面目に考えたこと
夏期休暇を利用して沖縄県を初めて旅行した。青い海に青い空。絵に描いたような南の島のバカンスを、国内で楽しめることに改めて驚かされた。
旅行中にナガンヌ島という無人島を訪れた。無人島と言っても大自然を探検するような所ではなく、観光客向けにビーチがきちんと整備されており、シュノーケリングやシーウォークなどを楽しむことができる。数年ぶりの海水浴ですっかり疲れてしまい、コバルトブルーの海をぼんやりと眺めていたら、突然の轟音に叩き起こされた。慌てて空を見上げると1機の戦闘機が飛んでいくのが見えた。自衛隊か米軍の機体なのか判別できなかったが、おそらく県内にあるどこかの基地に着陸するのだろう。それにしても那覇空港で見たジャンボジェットにも負けないぐらいの大きな音だった。市街地の上空を頻繁に飛んでいるのなら、そこに住む人たちにとってもなかなか慣れることはできないと思う。
確かに東アジア情勢の安定化を図るという意味で、地理的に沖縄県が重要な位置にあることは理解できる部分がある。しかし最新輸送機オスプレイの配置を巡りすったもんだしている最中に、米軍のヘリコプターが墜落事故を起こしたのも記憶に新しい。国の防衛力強化と地域住民が抱く不安。これも受益と負担のバランスの問題に当たるのかもしれないが、住民たちが納得できる答えを簡単には導き出せないだろう。どこまでも続く美しい空を眺めながら、そんなことを考えさせられた旅行になった。
(2013年8月30日掲載)
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