オピニオン

天気予報のような感染症注意情報が欲しい

 24年末から25年の仕事始めまで、カレンダーの並びが大型連休となることから、テレビ・新聞、ネットメディアでは「奇跡の9連休」として話題を呼んだ。新年早々に私事になるが、奇跡どころか、ただ単にうなだれる年末年始だった。まず、子どもが冬休み期間に入るやいなや、発熱と嘔吐。回復が早かったことにより油断したのか、外で友達と遊んできた翌日に再び発熱。検査キットを使用してもインフル・コロナともに陰性だったので、そのまま市販薬で対応してひと区切りと思った矢先、今度は妻が発熱。熱が上がったり下がったりを繰り返しているうちに「奇跡の9連休」は終わりを告げた。幸いなことに、筆者自身の体調等に変化はなく、家族の看病を続けながら、正月用に購入した食材をつまみながら、テレビを見ながらダラダラと酒を飲みながら過ごしていた。ニュース番組終盤の天気予報コーナーを眺めていた際に感じたことだが、インフルエンザをはじめとする各種感染症情報については、毎日定型的なかたちで紹介するコーナーがあってもいいのではないか。現状はニュース的な取り上げ方でマスクの着用や手洗いといった予防啓発が行われているが、天気予報における降水確率があるように、国立感染症研究所がまとめている都道府県単位の感染者数の動向、厚労省に集約される感染症対症療法薬の供給状況など、医療DXにより、これまでよりも感染症とそれに関連する数字が見えるようになった。長期的な予測についても、今冬に感染症が大流行する恐れについては、10月頃から少なくない頻度で耳にしていた。患者数の急激な増加により、医療機関や救急車の稼働率が切迫することは、国民生活に深刻な影響を与える。降水確率が高ければ、折り畳み傘や置き傘の意識するように、感染症注意情報を発信することで「置きマスク、マスクの使用」や「消毒液の携帯」など、個人の行動変容にもつなげることが可能になるのではないか。既に花粉症シーズンにおいては花粉症情報が頻繁に発信されることを踏まえ、感染症注意情報についても、定点的な発信があってもいいだろう。



(2025年1月17日掲載)



前後のオピニオン

「犬の心臓」
(2025年1月24日掲載)
◆天気予報のような感染症注意情報が欲しい
(2025年1月17日掲載)
統合失調症の姉、家族の記録 『どうすればよかったか?』
(2025年1月10日掲載)