オピニオン

人種に「差」はある

 陸上長距離選手にはケニアなど東アフリカ出身者が多いことが知られているが、短距離の卓越した選手には米国、ジャマイカ等の黒人選手で、ルーツが西アフリカ起源と思われる人が多い。現在北米~カリブ海地域~南米にかけて存在するアフリカ系の人々は、多くが数百年にわたる奴隷制時代にアフリカ大陸西海岸地域から連れ出された人々の子孫だ。もともと筋線維タンパク質生成に関わるACTN3遺伝子の型で見ても、瞬間的パワーを発揮するのに優位な型を持つ割合が顕著に多い上に――悲しい歴史の産物ではあるが――労働力として選別され、過酷な環境を何百年にもわたって屈強な遺伝子を引き継いで生き延びた人たちであり、現在では短距離だけでなく様々なスポーツ分野で名を馳せているのである。
 一方日本人は、人類発祥の地アフリカから何万年という時をかけ、人類史の旅の途中、中近東にも中央アジアにも東南アジアにも定着せず、東の果ての列島に流れ着いた人々の子孫だ。個人的に思うに日本人は、それぞれの地を追われ続け、どん詰まりの日本列島に辿り着いたのではないかと睨んでいる。だから(一般的に)気が弱い、他人の目が気になる、空気を読む気遣いがある……といった特徴を受け継いでいるのではないかと推理する。不安を感じやすい恐怖遺伝子を持つ割合が9割超という説もある。今回のオリンピックでも、上位メダルを獲る素質を持ちながらプレッシャーにより本来の力を出せなかった選手が多かった気がする。人種的な差異について言及するのはタブーに関わる事が多いが、それぞれが様々な歴史を背負ってDNAを形成して来たのだ。人種ごとの差はあるがそれに優劣はない。互いの資質を認め合って生きていくことが大切だな、と思うロンドン五輪も後半に差し掛かった夏のひと時。



(2012年8月17日掲載)



前後のオピニオン

されど2点
(2012年8月24日掲載)
◆人種に「差」はある
(2012年8月17日掲載)
「我慢は美徳」というけれど
(2012年8月3日掲載)