オピニオン
総裁選と代表戦
自民党の総裁選挙の行方がニュースでも大きく取り上げられ、盛り上がりを見せている。10名を超える候補者が挙がっており、とくに小泉進次郎氏の出馬が確実な情勢となったことで、さらに大きな注目を集めている。岸田文雄首相が記者会見で「自民党が変わることを示す最もわかりやすい最初の一歩は、私が身を引くことだ」と述べたが、裏金問題で世論から厳しい視線が注がれている党のイメージを刷新することが喫緊の課題だ。また、立憲民主党も代表選挙が行われる。出馬を正式に表明したのは枝野幸男前代表だ。さらに泉健太代表、野田佳彦元首相の名前が挙がっている。自民党が「変わる」ことを前面に押し出しているのに対し、立憲民主党はまるで「変わらない」ことをアピールしているようにさえ見える。
先の東京都知事選挙で、立憲民主党の支援を受けた蓮舫氏が3位に沈んだ。この大敗の要因の一つに、民主党政権時代の悪しきイメージがいまだに払拭されていないことが如実に表れたのではないか。私自身は、民主党政権は失敗だったとは思っていないが、悪いイメージが浸透してしまったことも否定できない。もし、立憲民主党の代表に、蓮舫氏と同じく民主党政権時代の顔であった枝野氏や野田氏が選出されれば、この悪いイメージを払拭できるのか甚だ疑問である。かといって、イメージを刷新できるような、国民に人気のある議員が立憲民主党にいるのかというと、パッと顔が思い浮かばない。ここに大きな課題を感じる。
(2024年8月30日掲載)
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