オピニオン

26年度薬価制度改革

 2026年度の薬価算定基準の見直し案が中央社会保険医療協議会・総会で了承された。日本製薬工業協会(製薬協)は昨年末、26年度薬価制度改革の骨子がまとまったことを受けて声明を発表。▽革新的新薬の薬価算定方法▽革新的新薬薬価維持制度▽特例拡大再算定(持続可能性特例価格調整)――に対して「対応が先送りされており、今後も継続して提案していく」と主張している。
 このうち「特例拡大再算定」に関しては、国民皆保険の維持のための対応という趣旨を明確化するために名称を「持続可能性価格調整」に変更。衣替えを行っただけで製薬産業界が求めていた「廃止」は認められなかった。「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」についても、制度趣旨の明確化を図るために名称を「革新的新薬薬価維持制度」に変更しただけで、内容自体は従来とほぼ変わらない。「平均乖離率超えの品目も対象にすべき」とする製薬産業界側の主張は却下された。
 対象品目の薬理作用類似薬も類似品として市場拡大再算定の対象とする、いわゆる「共連れルール」の廃止は実現した。効能追加の有無に関わらず、レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)を通じて使用量を把握し、ルールに該当すれば四半期再算定も含めて対応していく。その結果、26年度薬価改定では、従来であれば再算定の対象となっていた5成分が対象外となった。
 製薬協は声明で、経済・物価の動向も踏まえて診療報酬本体を引き上げたことに対して「医療の持続性の観点から評価されるべき」としつつも、「この考え方が診療報酬の一部である薬価に反映されなかったことはイノベー ションの継続的な創出に負の影響を与える」と警鐘を鳴らした。「平均乖離率が縮小していく中で、イノベーションを損なうことなく、財政持続性との両立を図るために、これまで行われてきた市場実勢価格に基づく薬価改定を基本にしてきた薬価制度自体を引き続き運用していくことは、もはや限界にきており抜本的に見直す時期にある」と強調し、早急な議論の開始を求めている。



(2026年1月30日掲載)



前後のオピニオン

うまくやろうとするな 気持ちが大事
(2026年2月6日掲載)
◆26年度薬価制度改革
(2026年1月30日掲載)
新党結成
(2026年1月23日掲載)