オピニオン
登録販売者の継続研修
第三者機関として日本薬業研修センターが委託を受けて実施している登録販売者を対象とした継続研修のうちの集合研修が、2012年より2つの柱で進化する。
川島光太郎理事長によると、集合研修では研修が終わった直後にその場で研修内容が復習できる「確認試験」を導入。予め確認試験が待ち構えている状態で研修してもらうことで「更に緊張感を高める」「研修にのめりこんで頂ける」ようにする。また、これまで前期(3~5月)と後期(9~11月)を通じて同じだった研修内容は、前期と後期とを別内容にすることで「(早期に次の内容が学べることを魅力として)なるべく多くの人に受けてもらう」ようにする。
OTC医薬品の売り上げの7割ほどを占めるのが第2類医薬品でその第2類以下の、ほとんどのOTCを取り扱う事実上の担い手になっているのが新販売制度で生まれた専門家、登録販売者。ただ、この登録販売者については既に約11万人と試験合格者を出し続けている一方、販売従事しながらの継続研修受講率はまだまだ満足な数字に至っていないのが現状という。
登録販売者への研修を促し続けている関係者からは、「薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令」を根拠に「継続研修を受けさせる義務は(薬局・店舗販売業の)開設者にある。これははっきりしている」との声が挙げられている。第1類販売を巡る薬剤師の「文書を用いた情報提供」と同様、開設者のこの“遵守率”にも注視が必要だ。
(2012年3月16日掲載)
前後のオピニオン |
◇患者の尊厳と自己責任 (2012年3月23日掲載) |
◆登録販売者の継続研修 (2012年3月16日掲載) |
◇いよいよスタートする「くすり教育」への期待 (2012年3月9日掲載) |