オピニオン
日本卓球の躍進は好事例となるか
ドイツで開催された卓球の世界選手権で日本勢が大きく躍進した。いつもならオリンピック開催時などにスポーツニュースで試合結果を見るくらいだが、今大会は夜に中継していたこともあり、思わずテレビに釘付けになってしまった。
日本選手の主な活躍としては、混合ダブルスで吉村真晴選手と石川佳純選手が優勝。また女子シングルスで平野美宇選手が銅メダルを手にしたほか、男子ダブルスでは銀と銅、女子ダブルスでも銅に輝き、計5個のメダルを獲得した。また惜しくもメダルは逃したが、男子シングルスで大会史上最年少の8強入りを果たした張本智和は13歳というから驚きだ。2020年の東京オリンピックではさらに活躍するだろうと今から期待が膨らむ。
これら日本選手の活躍について、国からの助成金によるチーム強化が功を奏したとする報道を目にした。確かに選手のトレーニングやサポートするスタッフ・設備の充実にはかなりの資金が必要になると想像できる。そういう意味で今回の結果は、国からの支援を活用した好事例として、他の競技でも参考となる点があるかもしれない。
ここで話を大きく変えるが、厚生労働省はこのほど、「患者のための薬局ビジョン」の推進に向けた今年度のモデル事業を採択した。昨年度は32道府県から1事業ずつ採択したが、今回は38道府県で計40事業まで拡大。これを事業に対する期待感の表れとみるべきか。担当者は「事業を通じてどのような効果が得られたかが重要になる」と解説するが、「好事例」を望む厚労省の声に応えられるか注目したい。
(2017年6月16日掲載)
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◇市民活動を政策へ (2017年6月23日掲載) |
◆日本卓球の躍進は好事例となるか (2017年6月16日掲載) |
◇新薬創出加算と薬価維持特例 (2017年6月9日掲載) |