オピニオン  
 
オペレッタ「登録販売者試験の憂鬱」
 
  登場人物:タントー(有名知事を頂く西日本の架空自治体担当者)とギョーカイ(大衆薬「OTC」を販売する架空組織集団窓口)
設定:改正薬事法でリスク分類されたOTCのうち、中・低リスクのそれを扱える専門家「登録販売者」になるための試験が今夏から各自治体で始まる。その年間試験回数を巡り、ちょっとした問題が。試験実施主体となる各自治体向けに、国が1月に発出した局長通知では、試験は「少なくとも(年)1回」。しかし同通知が参照を促す昨年8月の課長通知では「必要に応じて年複数回実施する」配慮も促す。これを受け現在、「年2回」と「1回はやる」自治体が存在する。1回では円滑な制度運用に支障がある、とイラ立つギョーカイさんが、後者自治体のタントー氏に電話をかけ、複数回実施を迫っていた。
タントー:「予算の目途がねえ」
ギョーカイ:「金欠は言い訳にならない。受験者から手数料を徴収するでしょ?」
タントー:「いやいや、自治体の予算は銀行のATMじゃない。『入』と『出』が別の財布なんです」
ギョーカイ:「知ってますよ。見越して予算を立てなかった?」
タントー:「国も色々あったんでしょうが、こっちは手数料令等が間に合わないかと肝を冷やしたほど省令がギリギリだったんです。その中で準備したんですから」
ギョーカイ:「年2回試験すると決めている自治体だってありますよ。予算を組みなおせばいいじゃない!」(机を叩く音)
 しばし沈黙――。
タントー:「地方財政は厳しいんです。特にウチなんか・・・」(ため息)
ギョーカイ:「わかってます。担当者であるあなたとあなたの上司、知事も含めての姿勢でしょ? 予算当局を説得しなさいよ。当局が動けば議会も認めるでしょ」(こちらもため息)

(2008年5月23日掲載)
前後のオピニオン
キーマンが語る「合理的な薬価差」とは
(2008年6月6日掲載)
◆オペレッタ「登録販売者試験の憂鬱」
(2008年5月23日掲載)
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(2008年5月16日掲載)