オピニオン
ゴミは宝の山
いわゆるゴミを収集する人がいる。こうした人達は、世間からゴミ屋敷と言われようとも、「これは財産だ」と言う。
先日、電気街で有名な秋葉原に行ってきた。家電製品を分解し、使えそうな部品を販売するジャンク屋が、パソコンの性能が日々進化し、古くなったパソコンが大量に流出している影響だろうか、現在ではパソコン等のコンピュータ部品を取り扱うようになっていた。
ジャンク屋で扱われるコンピュータ部品は、古い、動かないといったパソコンがバラバラに分解されたもので、個々のパーツとして販売されている。私は自宅用パソコンを整備する為、ジャンク屋でハードディスクを購入。パソコンに繋いだところ、なんと起動してしまった。更に驚いたのは、中身が知人の会社の人事部データだったこと。すぐにその知人に電話して、パソコンの廃棄に関して問題がないか注意を促した。
企業では、ファイルサーバーを利用して、データを一括管理しているところが多い。しかし、善悪その意図は別として、個人用のパソコンに文書やデータを保存したがる人の存在を忘れてはいけない。私の例のように、パソコンをゴミとして廃棄する場合、ハードディスクに関しては、特に注意しなければならない。通常、リサイクルできる部品は分解されるだけで、データの削除はされないからだ。
残されたデータの内容は、人によってはゴミかもしれないし、財産になるかもしれない。さて、次はどこの企業のゴミ(財産)が流れてくるだろうか?
(2005年12月16日掲載)
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◇ゆく年、くる年 (2005年12月23日掲載) |
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◇小泉首相「科学技術は明日への投資」 (2005年12月9日掲載) |