オピニオン
石破茂内閣の発足
10月1日に石破茂内閣が発足した。石破茂氏といえば、防衛大臣を務めたこともあって国防のプロフェッショナルのイメージが強いが、鉄道マニア、ラーメン好きといった顔も知られており、マスコミへの露出も多いことから国民には認知度の高い政治家と言えよう。永田町界隈では不人気ということだったが、5度目の挑戦でようやく首相の座を勝ち取ることができた。内閣の基本方針の1つに「国民を守る」を掲げており、将来不安に対応するため、医療や年金、社会保障の見直しに着手する意向を示した。今後、どのような舵取りをしていくのか注目したい。
そんな石破内閣において厚生労働大臣を務めるのが福岡資麿参議院議員だ。51歳ということで、第二次安倍内閣の田村憲久氏(当時48歳)に次いで2番目に若い厚生労働大臣ということになる。これまでの経歴をみると、労働分野での実績が多いように見受けられる。厚生分野については、自民党の厚生労働部会長として新型コロナ対応も経験しており、その手腕に期待がもてるところだ。
厚生行政にかかわる問題は様々あるが、海外で承認されている薬が日本で承認・開発されないドラッグ・ロスの問題は特に重要だ。患者・家族が待ち望む医薬品を日本で使えるようにするためには、今に至ってはやはり政治主導で取り組むべき問題だろう。福岡大臣は会見でその解決に向け意欲を示した。新内閣には是非とも積極的に取組んでほしい。
(2024年10月11日掲載)
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◇イノベーションと伴走者 (2024年10月18日掲載) |
◆石破茂内閣の発足 (2024年10月11日掲載) |
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