オピニオン
27年度中間年改定
2027年度の中間年改定に向けた議論が中央社会保険医療協議会・薬価専門部会で始まった。中間年改定を巡ってはこれまで、実施の可否を含めて中医協で議論を進めてきたが今回は、昨年末の厚生労働大臣と財務大臣の大臣折衝で「着実に実施する」との方針で合意した経緯もあり、「実施を前提に議論する」との方向で検討を開始。早くも対象範囲や適用ルールのあり方といった具体的な議論に着手している。
過去3回の中間年改定(21年、23年、25年)では、16年の関係4大臣合意を踏まえ、市場実勢価格に基づく薬価改定「実勢価改定」の対象を、「乖離率(市場実勢価格と薬価の乖離)の大きなもの」とし、実勢価改定と連動するルールのみを適用してきた。キックオフとなった議論では診療側と支払側の間で意見の隔たりが見られ、診療側は「あくまで乖離の大きな品目のみを対象とし、基本的には実勢価改定と連動しないルールは中間年改定では実施すべきでない」(日本薬剤師会・渡邊大記副会長)と主張。これに対して支払側は「改定の対象品目を広くし、適用されるルールは全て議論の俎上に載せてメリハリのある対応をする必要性がある」(健康保険組合連合会・佐竹陽一理事)、「対象品目や算定ルールについては基本的に限定せずに実施すべき」(全国健康保険協会・鳥潟実夏子理事)と牽制した。
また診療側でも日本医師会の江澤和彦常任理事は、国民負担の軽減だけでなく、医療の質向上も掲げた関係4大臣合意を引き合いに「薬価改定で得られた財源の一部を診療報酬との密接な関係のなかで捉えることが重要」とも発言。過去3回の中間年改定では、薬価改定で捻出した財源を診療報酬本体の引き上げに活用してきた経緯がある。いずれも年末の予算編成に向けた政府・与党間の調整で決まったもので、江澤氏の発言は次期改定でもこうした状況を見据えたものと見られる。次回会合では製薬産業界などの関連団体からヒアリングを行う方針で、秋頃から議論は本格化する見通しだ。
(2026年7月17日掲載)
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