オピニオン

「74.3%」

 インターネットリサーチ事業を展開するインターワイヤードが2月22日、風邪薬に関する調査結果を発表した。風邪をひく頻度は「年1回以上」64.8%、「年3回以上」19.1%……云々。うんうん、そのくらいだよなと、安心して読んでいると、ギョッとする数字が飛び込んできた。「74.3%」。セルフメディケーション税制を「まったく知らなかった」割合だ。
 この業界で働いていると、常識のように感じてしまう同税制も、世間一般ではこの程度の認知度なのか。1月にスタートしたばかりとはいえ、少々寂しい結果だ。これでは、「SM税制」と略して書こうものなら、いらぬ誤解を招きかねない。
 しかし、税制を受け入れる土壌はできているはずだ。調査結果に戻れば、風邪をひいたときの対応は、「市販薬の服用」が最多の62.0%。理由としては、「購入しやすいから」が70.8%で大半を占める。
 税制の普及には、業界団体や行政の取組みが必須だが、我々メディアの責任も大きいだろう。セルフメディケーションの推進と税制の普及を注視するとともに、その一翼を担っていきたい。



(2017年3月3日掲載)



前後のオピニオン

偽造薬に聖域なし
(2017年3月10日掲載)
◆「74.3%」
(2017年3月3日掲載)
ソーシャルサポート
(2017年2月24日掲載)