オピニオン  
 
武田薬品とサンバイオ
 
   武田薬品の臨時株主総会が12月5日に開かれ、同社のシャイアー買収が承認された。今後は買収手続きが進められ、来年1月8日にも買収が完了する。今年4月に、武田薬品とシャイアーが買収交渉を行っていることが明らかになって以来、武田薬品の株価は右肩下がりに下がっていった。1月10日に付けた年初来高値の6693円から、臨時株主総会前日の12月4日には4195円と、実に37%減っている。臨時株主総会でシャイアー買収が承認決議され、株価もV字回復するかと思われたが、逆に年初来安値となる4101円を付けてしまった。今も4000円をいつ切ってもおかしくない状況が続いている(編集時点)。世界のメガファーマの仲間入りを果たす武田薬品だが、その期待よりも、株式大量発行による株式価値の希薄化や国内過去最高額となる7兆円ものM&A費用の捻出による財務悪化の懸念のほうが大きいことの表れであろう。
 では逆に、同時期に株価が急上昇した企業を見てみよう。再生医療等製品の開発を進めるサンバイオだ。開発中の再生細胞薬「SB623」について11月1日、外傷性脳損傷対象グローバル第2相試験で主要評価項目を達成したと発表した途端に連日ストップ高。11月1日の3640円から12月4日には年初来高値となる9880円を付けた。こちらは実に171%増だ。この両社を比べてどうこう言うことはできないのだが、大型M&Aよりも新薬開発のほうが市場評価は高くなっているのかもしれない。

(2018年12月14日掲載)
前後のオピニオン
薬機法改正と調剤報酬改定
(2018年12月21日掲載)
◆武田薬品とサンバイオ
(2018年12月14日掲載)
「ボヘミアン・ラプソディ」
(2018年12月7日掲載)