オピニオン

「OTC類似薬に現場は戦々恐々」

 「とにかく制度の周知徹底をお願いしたい」。日本薬剤師会の岩月進会長は、10月1日の定例記者会見で、いわゆる「OTC類似薬」の仕組みの導入についてこう訴えた。厚労省は「OTC類似薬」の薬剤費の一部を保険給付外として患者に「特別の料金」(追加負担)を求める「一部保険外療養」における処方箋様式の変更などを9月9日の中医協で諮問し、16日に答申した。また9月30日には関連する通知や事務連絡を発出するなど、制度開始まで約半年という中で、急ピッチに体制を整えている。ただ、今回の制度変更で薬局における現場の負担感は大きい。冒頭の岩月会長のコメントをはじめ、より現場に近い東京都薬剤師会の髙橋正夫会長も先ほどの定例記者会見で、「これだけ反対の声がフォーカスされる中での導入となると、薬局・薬剤師の負担増は間違いない。特にハラスメントに対する警戒感も強めないといけない」と語り、厚労省には「制度変更を啓発するテレビCMなど、十分な費用と期間を設けて欲しい」と強調した。同じく日本保険薬局協会も厚労省に要望書を提出している。具体的な要望事項として、「対象・対象外の判断結果を処方箋に明示すること」、「判定結果を自動的に反映し、負担額を計算できる仕組みを整備すること」、「判定情報に不備等がある場合の対応を明確にし、保険薬局に過度な確認業務を生じさせないこと」の3項目を盛り込んだうえで、十分な準備期間を確保することを求めている。制度として先行するかたちの「選定療養」を導入した際は、薬局の現場に大きな混乱は生じなかったが、今回は果たしてどうか。追加負担の対象範囲は広く、また仕組みとしても分かりづらいことを考えると、一定程度の波風は避けられそうになさそうだ。



(2026年10月9日掲載)



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(2026年10月2日掲載)