オピニオン  
 
女性専用車両
 
   先日、東京メトロ千代田線の女性専用車両に男性数名が乗り込んでトラブルになり、電車が遅延するという事柄が起こった。筆者もちょうどこの時間帯に千代田線を利用し、迷惑を被った一人である。当初は理由がわからなかったが、まさかこんなことが起こっていたとは。
 筆者も、意図せずして女性専用車両に乗ってしまったことがある。ホームに降りる階段を下りて、駆け込んだ車両が「女性専用車両」だったのだ(駆け込み乗車もNGなのだが)。気づいた時には全身から変な汗が出た。「次の駅で降りよう」と思ったとき「カシャ」という写メを撮る音が聞こえた。実際に筆者を撮ったものかはわからないが、音が聞こえた距離とタイミングから、ほぼ「女性専用車両に乗ってきた男」を撮ったものだろう。そのときは「間違って乗っただけなのに、ひどいことするなあ」と思ったが、そのことを妻に話したところ「当然でしょ。私でもそうする」と言われたのだ。
 考えてみると当然なのかもしれない。女性にとって女性専用車両は安全地帯。痴漢という外敵から完全に保護されている空間である。敢えて女性専用車両に乗るという女性もおり、そんな女性から見れば「この安全を犯す者は誰であろうと許せない」となるのだろう。女性専用車両は、京王電鉄が2001年に本格導入したのが始まり。女性専用車両が導入されて、あと数年で20年になろうとしているが、すでに異物の侵入を排除する防御機構を獲得しているようである。

(2018年3月9日掲載)
前後のオピニオン
疑義紹介と多剤投薬の適正化
(2018年3月16日掲載)
◆女性専用車両
(2018年3月9日掲載)
学会の注意喚起
(2018年3月2日掲載)