オピニオン
野良アプリ
セルフケア卸セミナーで、昭和女子大学の上原征彦・特命教授の講演を拝聴した。最近の流通トピックスとしてECビジネスが台頭しており、その市場は2016年の15兆円超(推定)から2017年には17兆円超に拡大すると予想されるとのこと。さらに中国を中心に越境ECが顕著に拡大しているとのことで、主に購入される商品には医薬品も含まれている。
この話を聞いて思い浮かんだのが「メルカリ」である。個人的な話で恐縮だが、筆者の妻は現在「メルカリ」にはまっている。不要になった育児用品などをメルカリで販売し、新たな育児用品をメルカリで購入している。個人のネット販売というと、以前はヤフオクが流行したが、今はメルカリのフリーマーケット感覚で手軽なところが受けているようである。
そうなると不安なのが、医薬品などの違法な売買である。もちろんメルカリではそんなことはできない。一方、アプリには「野良アプリ」なるものがあるらしい。アプリは通常、メーカー公式の「Google Play」もしくは「iTunes Store」からダウンロードすることになるが、それら以外の非公式なアプリを「野良アプリ」と呼ぶそうだ。野良アプリにどんな種類のものがあるのかは知らないが、もし「野良版メルカリ」みたいなものがあったらおそろしい。今でも、脱法ドラッグや偽造薬品のネット販売がいたちごっこであるところに「野良アプリ」が参入してきたら、きちんと取り締まれるだろうか。
(2017年3月24日掲載)
前後のオピニオン |
◇薬局の「OTC薬離れ」で進む規制緩和 (2017年3月31日掲載) |
◆野良アプリ (2017年3月24日掲載) |
◇プレミアムフライデー (2017年3月17日掲載) |