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投票前のひと言の影響?!

 日本薬剤師会が3月28、29日の両日にわたって開催した第107回臨時総会で、大事に発展し兼ねない“ひと言”があった。当日は会長候補者の選任を含む、次期執行部体制への選挙が行われ、立候補者が現職の岩月進氏1人だったことから、事前の議事運営委員会で会長選挙は出席代議員の挙手により選任することを固め、この方針を会場で改めて伝達。挙手による選任を諮った。結果、岩月進会長を再任。副会長選挙については、立候補者の投票用紙にマル・バツを記載する方式とし、総会出席者の点呼が行われた。改めて選挙方法について説明を行った後、尾島博司議長は候補者に対して忌憚のない投票を行う趣旨のコメントを発した。会場では笑いが生まれ、リラックスした空気の中で投票は行われたが、選挙管理委員会による開票作業が進み、副会長選挙の結果が発表されると会場にはどよめきが起こった。獲得投票順に記載すると渡邊大記117、豊見敦95、荻野構一89、原口亨87、川上純一78。代議員総数は150で、過半数以上の得票が無ければ選出されないことから、当選への最低得票数は76。つまり病院薬剤師が専門分野である川上副会長が、2票足りなかったら再選に届かなった恐れがあった。直近の総会において、候補者複数名の得票数が2桁になったことはなかった。総会終了後、代議員らに話を聞くと、一様に投票前に発せられた“ひと言”へ批判的な声があがった。「あれは不用意だ。軽い気持ちでバツをつけてもいいような雰囲気になった」、「仮に川上副会長の得票数が届かなかった場合、薬事審議会に出席していた薬剤師委員が交代になる。この影響は計り知れない」、「副会長が4人も100票未満だったのは過去にない」など、“あれはないよ”と苦言を呈す。一方で、総会前に投票先はある程度固まっていたはずで、直前の影響ではなく、「あれが仕事への評価では」、「この体制で大丈夫なのかという指摘があるのは当然」という意見も。6月の定時総会で理事者を含む体制への信任投票が行われる見込みで、総会の承認が得られれば、第二期・岩月体制の正式な出港となる。副会長選挙結果は、その航路を暗示するものなのか否か。いずれにせよ、そのかじ取りには、これまで以上に業界内外からの視線が注がれることになりそうだ。



(2026年4月17日掲載)



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