オピニオン
気持ちに寄り添うAI
英語教育アプリ「デュオリンゴ」を始めてみた。超初級レベルの英語基礎をクイズ形式で繰り返し解く学習法が面白く、思っていたより楽しく継続できている。特に最新のAI機能で、キャラクターの一人である「リリー」とビデオ通話を行う機能が秀逸だ。リリーの他愛ない質問に答えるだけなのだが、こちらがしどろもどろになっているとリリーが「No problem!」となだめてくれる。最初はリリーに抵抗があったものの、いまでは彼女のことが大好きになってしまった。
2月6日の「薬事・食品衛生審議会プログラム医療機器調査会」において、CureAppの減酒治療補助プログラムが薬事承認された。同社にとって、ニコチン依存症、高血圧症に続く3つ目の薬事承認となる。いずれもスマートフォンのアプリを介して患者自身が使用するもので、医学的なエビデンスに基づいて個別化されたフォローによって、これまで医療介入しづらかった患者の認知や行動変容を促すことが期待される。「デュオリンゴ」のリリーが私のモチベーションを上げたように、患者にとっては医療従事者が関わることが困難な時に、アプリのチャット機能などが気持ちに寄り添ってくれることが大きな力となるだろう。現在、同社のほかにも塩野義製薬「ENDEAVORRIDE」が薬事承認を得たほか、田辺三菱製薬やアステラス製薬、サスメドなどがこうした治療アプリの開発を行っており、今後さらに社会実装が進むことが予測される。
(2025年2月21日掲載)
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