オピニオン

プレミアムフライデー

 先月、経済産業省や経済団体が提唱し、毎月月末の金曜日の終業時間を午後3時に早めるよう企業に呼びかけたキャンペーン「プレミアムフライデー」がスタートした。個人消費の喚起ということが目的のようで、飲食業界や旅行業界などではこのキャンペーンに合わせたサービスや商品を展開していた。既に、キャンペーンに賛同した企業・団体は5000以上になるという。医療機関も、“プレミアムフライデーは健康チェックを”といった検診関連のキャンペーンを展開してみたらいかがだろうか。
 さて、このプレミアムフライデーの第1回目の結果はどうだったのか。株式会社VSNが行った実態調査によると、「プレミアムフライデー」を“知っている”と回答したのは全体の88.8%と高い認識率だったが、その当日は“何もしなかった”が43.9%と最も多く、次いで“仕事”との回答が多かった。思いのほか仕組みとしては機能していなかったようだ。共働き家庭で夫婦共に「プレミアムフライデー」というのはハードルが高いだろうし、企業にとっては社内外の調整に骨が折れそうだ。人員や業績によほどの余裕がある企業、もしくは業界全体で一斉に、ということでもなければ難しいのかもしれない。実態調査の“いい取り組みだと思うが自分には関係ない”との回答が47.8%だったのを多いと見るか、少ないと見るか。



(2017年3月17日掲載)



前後のオピニオン

野良アプリ
(2017年3月24日掲載)
◆プレミアムフライデー
(2017年3月17日掲載)
偽造薬に聖域なし
(2017年3月10日掲載)