広報担当者に聞く!  製薬企業紹介
  ヤンセンファーマ株式会社(2/3)
    
    
 
 
● ヤンセンファーマはどのような病気の薬を扱っているのですか?
国府田 現在、特に力を入れているのが①中枢神経系②真菌・感染症③鎮痛・麻酔④がん――の4領域になります。また、今後はエイズやバイオ製剤にも注力をしていきたいと考えています。
    
 
● 具体的には?
国府田 中枢神経領域での主力製品は、統合失調症の適応を有する抗精神病剤「リスパダール」です。「リスパダール」については、最近、唾液で崩壊させて服用することができるOD錠(口腔内崩壊錠)の製造販売承認を取得し、4剤型となり、これまで以上に患者さんの生活スタイルに応じることができます。児童に多い疾患である注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療薬として期待される「コンサータ」は現在承認申請中です。
 真菌・感染症領域の主力製品には、抗真菌剤「イトリゾール」があります。「イトリゾール」は、カプセル剤だけでなく、内用液、注射剤も発売しています。
 適応症は、爪白癬や水虫、口腔咽頭カンジタ症、食道カンジタ症で、皮膚科領域だけでなく血液内科の領域でも使える薬として期待をしています。
 鎮痛・麻酔領域では、今年1月、日本初の長短時間作用性のオピオイド鎮痛剤「アルチバ」という全身麻酔用鎮痛剤を発売しました。手術終了後の覚醒が容易になるなどの特徴を持っており、麻酔科の先生方にも高い評価を頂いています。
 がん領域では、シェアナンバー1を保っている貼付タイプのがん疼痛治療剤「デュロテップ」があります。他にも、このほど発売した「ベルケイド」という多発性骨髄腫の薬があります。この分野では10数年ぶりの新薬となり、適正使用の推進に注力しています。
  
全製品集合写真
    
 
 
爪水虫早わかり読本
 
● 製薬以外の活動を教えてください。
国府田 疾患啓発活動にも力を注いでいます。とりわけ諸外国に比べて立ち遅れているとされる「緩和医療」の普及啓発活動には企業の使命として取組んでいくつもりです。昨年10月には日本初の「緩和医療学」寄付講座を大阪大学へ開設した他、医療従事者向け各種セミナーの開催、患者/家族向けには院内ポスターや小冊子等によるがんの痛みに関する情報提供などを行っています。これからも製品開発のみならず、人材育成・教育のサポートも含めた緩和医療の普及と発展に向けた活動を行っていきます。爪水虫などの真菌の領域では「爪水虫早わかり読本」など数々の小冊子やポスターを作り、院内や薬局などへ置いて頂いています。また昨年は足元が気になる夏を前に、東京駅近くの丸の内カフェで足のチェックができる「フットカフェ」を一日限定で開催し、丸の内OLをはじめとした多くのビジネスマンの方々が来場され、足の健康について関心を高めて頂くことが出来ました。
 その他、昨年東京の豊洲にオープンした、今人気のアミューズメント施設「キッザニア」へJ&Jグループとして『病院パビリオン』を出展しています。病院パビリオンでは、開腹手術室や新生児室で、本物さながらにドクターや看護師などの医療従事者の職業体験ができるんですよ。今後は薬剤師の体験ができるアクティビテイも登場する予定です。ヘルスケアや医療従事者に対して子ども達が興味を持って、将来の職業候補のひとつに考えてもらえるようになったら嬉しいですね。
    
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