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良かれ悪しかれ、欧米化の進行はすさまじい。性の自由化も申すまでもない。 性は、例え広くそして深く浸透したとしても、あくまで健康的におさまっている限りは、特に問題にすることはない。だが、現実はそうはいかないのだ。 想像を絶するほど深刻な性病が、次代をになう若者の間に、今まさに蔓延している。 性の自由化意識は、もう既に日本人高校生の方が、アメリカ人高校生よりもはるかに凌いでいる。 文科省外郭研究所の調査(04年)で、「結婚前の純潔を守らなくてよい」との答えが、日本人高校生男・女で59%・70%と高率であるのに対し、アメリカ人では43%・36%に留まっている。ちなみに、同時調査した韓国では28%・23%、中国では25%・22%と比較的低率に留っている。日本人高校生の婚前セックス肯定の突出した考え方には驚くばかりだ。 このショックは、高校生父母の性認識との大ギャップが鮮明に代弁している。父母は自分の子どものキス行為に多少の理解は示すものの、セックスについては昔も今もまるで容認していない。 だが、子どもはまるで意に介せず、セックス体験率は高3時点で男女共40%にのぼり、大学4年時には80%を示すほどの実態がある。 若者の性の自由化が、この10年あまりにも急激すぎたのか、親たち世代との意識乖離はもうどうにも手がつけられない状況にある。 深刻な性病問題のイの1番に挙げられるのが「クラミジア感染症」である。無症候・無自覚の困った特徴があるため、若者の間で既に広く深く浸透してしまった。 それもなんとハイティーン世代の大切な婚前女体を蝕み、男性の4倍も多いときている。 他の性感染症も含めて考えると、今や男性より女性の方が絶対的上位の状況にあり、「性病は男の勲章」などと呼ぶ昔の言い草は、今では完全に通用しなくなった。 世間は、今、中高年対象にメタボ対策に注目が集まっているが、若者の間に大流行している性感染症にも早急に適切な手を打たねばならないことは確かだ。
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