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「しゃがむことができない子どもが約10%いる」宮崎の数万人対象の学童検診での報告には思わず我が耳を疑った。 昔はしゃがめない子どもなんて1人もいなかった。まずもって朝の大切な行事、和式のトイレでしゃがまなければ毎日の用が足せない。最近は洋式トイレが普遍化し、軽く座ればことが簡単に済むようになったけれども。 人間の機能は使わなければどんどん退化していくことは百も承知だが、現実にしゃがめない子が1割も出現してしまうなんて。 子どもであれば当然の風景なはずの、広場で遊び回ることをせず、ただひたすらビジュアルディスプレイとのにらめっこ。昨今の運動ゼロ児童の異常なほどの基礎体力低下には驚くばかりである。 その一方で、運動チームに入ってスポーツをやり過ぎ、障害や後遺症が残ってしまうほどの運動過剰少年もいて、現代少年の世界はみごとなほどの二極化がみてとれる。 総合的な体力テストの成績としては、約20年前をピークに、以降落下の一途を続けていて大変気になる。 文科省実施の「全国体力、運動能力、運動習慣等調査結果」(平24年度)で、体育の授業を除いた子どもたちの運動時間をみると、1週間の総運動時間がわずか60分未満という子どもが多くいて、小5男子で11%、女子24%、また中2男子で9%、女子31%とある。 その一方で、900分以上も運動する子どももいて完全に二極化しているのである。
私は、まさに男の厄年42歳の時2週間の入院をした。退院前日に屋上で足馴らし中、小さな溝を飛びそこね転倒、すんでのところ大ケガをするところだった。 加齢と共に筋力が衰えることは致し方なく、特に大腿四頭筋については医学的に毎日約0・1%ずつ筋肉の委縮が認められており、入院が長引いたりした後、これを実感した人は数多くいるはず。 そこで、日頃から筋肉、筋力を鍛える努力を積み重ねなくては。つまり、貯金ならぬ「貯筋」の配慮が大いに必要と悟った次第。 筋肉パワーは、20歳代を100%とすると、70歳代の男性では、通常筋力は60%に、筋伸展パワーは半減、走パワーに至っては30%と激減する。 貯筋方法で最もすすめられるのは立位での膝屈伸運動。ほぼ毎日実行すれば、3か月でからだの各部位の筋厚増加が顕著に認められるという。
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