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囲碁にはまり毎日のように近くの福祉センターに足が向いてしまう。娯楽室でよく見かけるのが小・中学生の遊ぶ3DSゲーム。 こうした映像見過ぎの行動に対して、昨年10月開催の日本てんかん学会が「ゲームてんかん誘発」の心配を指摘した。 最近、脳波異常が認められるゲーム・ネット依存中毒症状を呈する子どもたちを診察する機会が急増しているという。 発表者のクリニックで受診した18才以下の患者652名のうち、ゲーム・ネット中毒の疑われる388名の脳波を測定し、128名(56%)に異常が確認され、高い割合でゲームてんかんがみられたのだ。 一般人口におけるてんかんの有病率は1%弱であるが、今回は対象患者全体からすると約20%と極めて高率である。 通常のてんかんに対しゲームてんかんについては、脳波計でてんかん波が見られても、抗てんかん薬を使用しないでも改善する例があることから、現行のてんかん診断のあり方に詳細な吟味の必要性が提起されている。 また同時に、ゲーム・ネット中毒を予防するために、幼児期からの使用は、抑制に向けて家庭及び学校での教育・指導が必要であるともいっている。 パソコンやゲームなどで長時間画面を見続けると、発作が誘発されることがあるので、ほどほどに切り上げなくてはいけない。 TVを見る時は、部屋を明るくして適度な距離を保つことはもちろんのこと、アニメーションなどの点滅光や赤色光は特に発作を誘発しやすいので注意を要する。 さらには、大人への注意として、これらの光は飲食時に発作を誘発したり嘔吐する恐れのあることが知られている。 18年も前の話になるが、「ポケモン騒動」或いは「ポケモンショック」と呼ばれた事件が発生。ストロボやフラッシュなどの激しい点滅が多用された画面により、てんかん様発作を起こし多数が病院に搬送された。いわゆる「先過敏てんかん」と診断されたものである。 なお、パチンコ店でも、強い光に影響されて、てんかん様発作を起こす事例が発生している。 専門医では、非てんかんと診断されるケースが、非専門医ではてんかんとされ不必要な投薬されたりするので要注意だ。
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