薬事ニュース社
オピニオン

>>>緊急事態が続いている<<<
 東京都など9都道府県に発令されていた新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が、沖縄県を宣言対象に追加することに伴い6月20日まで再延長となった。これに合わせて、まん延防止等重点措置がとられている地域では、住民や事業者に対する措置の実施期間の延長や、要請内容の強化が図られた。ワクチン接種が始まったとはいえ、依然として厳しい状況が続いている。
 医療崩壊を招かないためにも必要な措置であることは言うまでもないが、やはり飲食業界への影響は大きく、窮状を訴える声が報道されることもごく当たり前の日常になってしまった。確かに、私個人が贔屓にしている店も1ヵ月以上開店できない状態が続いているし、創業から数十年と続き、地域でも人気の存在だった店もいくつか消えてしまった。元々、飲食業界はコロナ禍になる以前から廃業率が高い業界で、1年目では約30%、2年目だと約50%、3年目では約70%になると言われている。コロナ禍でこの数字がどう変化しているかは分からないが、何十年選手が続々と力尽きている状況も含め、やはり感染症がもたらす非常事態なのだなと強く感じる。
 廃業率とともに開業率も高いのが飲食業界の特徴。少なくとも私の周辺ではコロナ禍においても新店が続々と誕生している。無くなった店のことを思うと淋しい限りだが、昔からある店、新しくできた店に関わらず、何とかコロナを乗り切り、本来の実力で勝負できる状況に戻って欲しいと願う。
(2021年6月11日掲載)