薬事ニュース社
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>>>献血をする理由<<<
 9月30日、薬食審・薬事分科会血液事業部会献血推進委員会が開催された。議論のテーマの一つは、献血率の低い10~20代の献血率をアップさせるにはどうしたらよいか。構成員の一人、DJの山本シュウ委員は、学生が献血する大きな理由は「授業をサボれるから」と、ちょっと過激な発言をした。しかし、自分のことを振り返ってみる。大学時代に献血をしたことがあるが、理由は「部活をサボるため」だった。そして、山形県の健康福祉部の村山雪絵委員は「何かをもらうために献血に来る人が多い。もらえるものを聞いて献血をやめる人もいる」と発言。そういえば自分も、芸能人のポスターがもらえると聞いて行ってはみたものの、好きな芸能人ではなくてやめた経験がある。なんとも耳が痛い発言が続いた。他の委員からは「例えば4年間に10回献血したら、ボランティア単位を与えたらよいのでは」という意見もあった。自分が大学生の時代にはボランティア活動による単位はなかった(と思う)が、献血して単位がもらえるなら、献血率はアップするに違いない。しかし、「何かをもらえるから」という献血は、結局のところ、ほめられた動機とは言えない。委員会では「どうして献血が必要なのかを訴えるべき」との意見がコンセンサスを得たが、まさにその通りだろう。というわけで、今度は純粋に献血に行ってみたいと思う。
(2010年10月15日掲載)