薬事ニュース社
オピニオン

>>>新潟県の復興を願う<<<
 今年10月23日に発生し、新潟県に大規模な被害をもたらした2004年新潟県中越地震。地震発生時に比べて幾分落ち着きを取り戻したと言われるが、特に被害が大きい中越地方では、強い余震や寒さ、雨などに今でも悩まされていると聞く。つくづく感心させられるのは、地震発生の報を受け、全国の自治体から迅速に多数の支援が寄せられたということ。1995年に発生した阪神淡路大震災の教訓を活かし、地震に対する備えを日頃から欠かさなかった結果だろう。
 支援の手を差し伸べたのは自治体だけではない。今でも、市民団体や被災者やマスコミなどが義援金を募り、ボランティアが現地で復興に力を貸している。製薬メーカー、卸、医師、薬剤師等々、医療に関わる人々も積極的にアクションを起こしており、ケガや病気、衛生管理などの面から被災者のフォローを行っている。助け合いの精神が、まだ日本にも生きていることを実感する。
 しかし、こうした素晴らしい人達がいる一方で、人間性を疑ってしまうような輩も、残念ながら存在する。住民が避難している住居や商店を狙う空き巣、偽募金、被災地で需要が増えた薬剤を担当し、「特需」などと勘違いしているMR。こうした人達は、一刻も早く被災地から消え去って欲しい。
 犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げると同時に、新潟県の1日も早い復興を願う。

(2004年12月3日掲載)