薬事ニュース社
オピニオン

>>>食品と表示と制度<<<
 年齢のせいかもしれないが、食を通じて、自身や家族の健康管理に取り組んでいるという話を、人から最近よく聞くようになった。確かに、好きなものだけを食べていても、特に問題が生じることのなかった若いころと比べると、今日は食べ過ぎたから明日からヘルシーなものを中心にしようかとか、炭水化物は抜こうかとか、味以外のことで食について思考する機会が多くなった気がする。
 食品に関する制度に興味が沸いたので少し調べてみたところ、この4月には「機能性表示食品」の制度が始まって1年になるという。「機能性表示食品」とは、事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品で、販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られたもの。それなりに話題にもなっていたはずなのだが、似たような名称の制度として「特定保健用食品」や「栄養機能食品」などもあり、正直、自分がそれぞれについて全く理解していないことを認識させられた。
 さらに調べてみると、機能性表示食品、特定保健用食品、栄養機能食品の3者は、機能性の表示ができる「保健機能食品」というジャンルになり、機能性の表示ができないジャンルの「一般食品」には、栄養補助食品や健康補助食品、栄養調整食品といった表示での販売が可能という。ここまでくると、もはや何が何だかさっぱり分からない。結局、健康のための何かなのだろう、ということしか頭に残らなかった。
(2016年3月25日掲載)