薬事ニュース社
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>>>尿酸値上昇の原因はフルクトース<<<
 健康診断で尿酸値が基準値を超えていると言われて以来、プリン体オフの第3のビールを飲んでいる筆者にとって、こんな「ホンマでっか!?」な情報が飛び込んできた。それは「尿酸値上昇の原因はフルクトース」というもの。
 7月26日に大阪市内で開催された「高尿酸血症・メタボリックシンドロームリサーチフォーラム第10回研究集会」で発表された研究報告で、報告を行った仲川孝彦氏(京都大学大学院医学研究科)は「フルクトースの代謝産物として尿酸産生が亢進され、その結果尿細管障害が誘導される」との仮説を示した。そこでの答弁で「高尿酸血症は1980年代後半から急に増えてきた。フルクトースが原因ではないか」との意見に対し、仲川氏は「それが原因だと考えている」と回答。仲川氏は「健診のデータを見ると、尿酸値が徐々に上がってきている。その原因として、これまで言われてきた食事、例えばビール、レバー、魚介類によって尿酸値が上がるとは考えにくい」と述べ、「最近消費量が上がっている果糖ブドウ糖液、要するにフルクトースの摂取が上がっているせいではないか」との考えを示したのだ。
 さっそく調べてみると、この果糖ブドウ糖液(ブドウ糖果糖液)、砂糖よりも甘さがあるとのことで、砂糖に代用されることが多いそうだ。清涼飲料のほか、ポン酢やソース、焼き肉のタレなど様々なものに含有しているらしい。これは対策を抜本的に見直す必要性が出てきた。とりあえずビールは解禁、と。
(2014年8月22日掲載)