薬事ニュース社
オピニオン

>>>人工知能はどこまで進化するか<<<
 半年前からやっとスマートフォンを使いだしたが、携帯電話の類は日々進化しており、なかなか機能を使いこなせていない。意外にも楽しいのは実はムダな機能であったりして、個人使用のスマホに「執事」として「ヒツジ」のキャラクターが住んでおり、時々質問を投げかけてきたりクイズを出してきたりする。実はそうしながらも持ち主である私の個人情報、特性を聞き出しているようなのだが、ヒツジの彼は現時点で私の都合/機嫌/感情とは無関係なところで〝生息〟している。これがもし、何年後かに意識を持ち、感情を読み取ることができるようになったら、もっと楽しい世界が待っているのだろうか。それとも人工知能が進化して人類の知恵を凌駕し、感情をもって人間を支配しようとしたら……まるでSFのようだが、可能性はゼロではない。人間特有の武器である知能が、他のモノに負けてしまったら、人間優位の世界はたちまち引っ繰り返される。ホーキング博士はかつて、人工知能が人類滅亡のリスクをもたらし得る、と語ったそうだが、人類滅亡の前に、人工知能によって様々な職業が奪われていくだろう。まだ総合判断・感性・芸術分野では人間の方に分があるが、それもどうなることか神(そして人工知能)のみぞ知ることだ。
 ところで、まだスマホ初心者の私が割と使う機能に「万歩計」があり、できるだけ1日1万歩以上を目指しているものの、目標を超える日はほぼ半分だ。そんなときヒツジの執事が「あと500歩足りないから、真っ直ぐ帰らず商店街のパン屋に寄ってください。買い置きもなくなってますから」などと指示を出す……そのくらいの機能はあと数年で可能になるのでは、と思う。
(2015年4月3日掲載)