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>>>第二次岸田再改造内閣<<<
 9月13日に第二次岸田再改造内閣が発足し、厚生労働大臣として武見敬三氏が初入閣を果たした。武見氏は95年の参議院選挙で、日本医師会の政治団体「日本医師連盟」の組織内候補として立候補して初当選。06年には厚生労働副大臣を務め、13年の参議院選挙には東京選挙区から出馬して4選を果たした。当選回数は5回。国際保健分野に精通し、WHOユニバーサルヘルスカバレッジ親善大使を務めた経歴を持つ。自由民主党内では厚生労働部会や社会保障制度調査会、「創薬力の強化育成に関するプロジェクトチーム」などで精力的に活動してきた。
 また、「日本医師連盟」の組織内候補である自見英子氏も地方創生担当大臣として初入閣を果たした。自見氏は16年の参議院選挙で立候補して初当選。19年には厚生労働大臣政務官を務め、新型コロナウイルス感染症の初期対応に注力した。その後は内閣府政務官として「子ども家庭庁」の発足にも携わった。当選回数は2回。このほか、経済再生担当大臣には元総務大臣の新藤義孝氏、外務大臣には上川陽子氏らが新たに起用された。鈴木俊一財務大臣は再任。
 再改造内閣発足を受けて日本医師会の松本吉郎会長は見解を発表し、「閣僚・自民党役員には政策通で経験豊富な方をはじめ、若手の方も起用された大変素晴らしい布陣であり、引き続き自民党・公明党の連立政権として安定した政権が発足したことは、これからも政策を強力に推し進めていただけるとものと考えている」と評価。「社会保障分野での目下の課題は国民皆保険制度を持続可能なものとして次世代へ引く次ぐことだ。岸田首相は持ち前のリーダーシップを発揮して社会保障政策をはじめ、わが国を取り巻く諸課題に積極的に取り組んでいただける」と期待感を示した。
 さらに、「特に武見敬三参議院議員が厚生労働大臣、自見英子参議院議員が地方創生担当大臣として入閣したことは日本医師会として誠に喜ばしい限り」と歓迎の意を表明。このうち武見氏に対しては「国際政治学者でもあり、また国際保健のエキスパートとしても活躍されている。エビデンスに基づく冷静沈着な分析と、その一方でラガーマンとして培われた熱血漢としての側面を持ち合わせる稀有の存在と尊敬している」とし、「これまでの様々な経験をもとに厚生労働行政で、その手腕を遺憾なく発揮されることと期待している」と強調した。
(2023年9月22日掲載)