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>>>歯の健康を考える<<<
 日本記念日協会によると、2023年10月末現在で2600件を超える記念日が認定登録されているそうだ。今日「4月19日」でみると「クレープの日」や「松阪牛の日」、「食育の日」など、食に関するものが多くみられた。業界に近しいもので調べてみたら、「4月12日」に「補綴(ほてつ)の日」というものをみつけた。日付は4を「ほ=フォー」、12を「て=テン、つ=ツー」と読む語呂合わせから来たものだが、冠やクラウン、入れ歯、インプラントなどの補綴装置を用いて食べる力を向上させ、補綴という用語を含めて、その大切さを多くに人に知ってもらうのが目的の記念日だという。
 近年、歯の健康について話題になる場面が増えた。歯周病が全身に及ぼす影響が分かってきており、以前よりも口腔ケアの必要性が指摘されている。長く続いている「8020運動」は割と知られたものになるが、最近では、日本老年医学会、日本老年歯科医学会、日本サルコペニア・フレイル学会の3学会が「オーラルフレイルに関する3学会合同ステートメント」を発表した。オーラルフレイルは、口の機能の「健常」と「機能低下」の間にある状態を指す言葉。ステートメントでは、早期にオーラルフレイルの兆候を評価し、適切な対策を行う必要性を説いている。まずは補綴に頼る状態になることの無いよう、自身でしっかり歯を磨くことは元より、定期の歯科検診でチェックを欠かさないことが肝要だろう。
(2024年4月19日掲載)