薬事ニュース社
オピニオン

>>>有給休暇を取りましょう<<<
 細川律夫厚生労働大臣は1月7日、厚労省職員に向けて新年の祝辞を贈った。その中で、厚労省職員の残業時間が全府省の中で最も長いことをおもんぱかり、「皆さんの健康が心配だ」と優しい声をかけた。さらに「結婚記念日でもいい。奥さんの誕生日でもいい。1年のうち5日ぐらいは休みをとりましょう」と有給休暇を取得するよう呼びかけた。こうした細川大臣の心づかいに対し、「大変心に響くものだった」とツイッターでつぶやいた厚労省幹部もいた。
 しかし、厚労省が抱えている仕事量は膨大だ。特に最近は通知が出るのも遅れがち。「○○は今月中にやりますか?」と尋ねたら、「いやいや。私を殺す気ですか」と返ってきたことも。逆にこちらが心配してしまうほど仕事に追われている感がある。とても有給休暇をとってバカンスを楽しむなんていう感じではなさそうだ。ただ、休暇を取りやすい職場の雰囲気づくりというのは大事だ。
 ここで、私の座右の銘を一つ。
「徹夜はするな。睡眠不足はいい仕事の敵だ」
 宮崎駿監督の映画「紅の豚」の名台詞である。言葉の意味は、読んで字の如し。受験勉強などで暗記をするときも、睡眠をとったほうが記憶力は上がるそうだ。
 厚労省は、4月までに社会保障制度の改革案をとりまとめるとしている。まさに日本の将来がかかった一大改革だ。そんな重要な案を疲れ切った頭で絞り出すのではなく、十分休んでスッキリした頭で考え出してほしいと願っている。
(2011年1月21日掲載)