薬事ニュース社
オピニオン

>>>変わりゆくこと<<<
 今年も残すところあと2週間。この1年を振り返ると、新型コロナウイルス感染症に振り回された1年だったとつくづく思う。今はまさに第3波の最中だが、緊急事態宣言が発令された4月頃に比べ、街には実に多くの人が溢れている。皆、マスクこそ装備をしているが、コロナ以前と同じような人ごみに恐怖さえ感じる。医療崩壊の危機がまた叫ばれているが、最前線で尽力する医療従事者の方々には本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。
 医療崩壊を防ぐためには、個人の意識や行動を変容させ、少しでもコロナに罹る確率を減らしていくことが重要なことは言うまでもない。社会構造の変容も重要な要素で、働き方もその1つ。他者との接触を減らすために、テレワークが導入できる職種であればこれを大いに取り入れるべきであるし、これを実現するための環境整備も官民挙げて進める必要がある。
 他の省庁は分からないが、厚生労働省が主催する検討会はオンラインでの開催が多くなった。機器等の不調で会議が中々進まないケースもあるが、概ね問題なく運営できているようだ。傍聴する立場としては、聞き取りやすいといったメリットがある一方、会議の終了後に委員等に話を聞くことが難しいというデメリットもある。ただデメリットには、これを解決するための別の手法を模索するなど、新たな成長機会に繋がるという側面もある。当面コロナは続く。試行錯誤しつつ、変わりゆくことが求められるのだろう。
(2020年12月18日掲載)