薬事ニュース社
オピニオン

>>>冬の訪れに思う<<<
 立冬はとうに過ぎたとは言え、ここ最近の朝夕の冷え込みに冬の訪れを感じずに入られない。ふと気が付けば、あちらこちらで紅葉を楽しめるようになり、スーパーなどでは野菜や魚介のコーナーに冬の味覚が並ぶようになった。既にクリスマスを意識したイルミネーションも街を彩り始めており、これらを横目に、今日はアツアツの鍋をつつこうか、熱燗もいいな、などと仕事帰りに思案しながら家路につくのは楽しいものだ。
 振り返れば、2008年の夏はとても暑かった。調べてみると、日本全体でみても、平均気温の高い地域が多かったようで、猛暑日や真夏日、日最低気温25℃以上の日数は、東日本以西の多くの地点で平年を上回ったという。突発的な豪雨が強く印象に残っているが、シーズン全般の降水量でみれば平年並みだったそうな。
 もうすぐ冬本番。となると、少し気が早いが、年明けにはあの季節がやってくるということか、花粉症の季節が。この時期に花粉を飛ばすスギやヒノキの雄花は、夏に最高気温が高く、かつ降水量が少なく、更に日照時間が長い場合に特に発達するようで、これを考えると今度のシーズンは例年より花粉飛散量が多くなると考えられる。花粉症の薬を持つ製薬企業などは、既にこうした状況を踏まえ動いているのだろう。何にせよ、今度の花粉症シーズンを考えると、あまり良い心持ちはしない。まあ、先のことは先のこと。今夜は熱燗で一杯やってから帰るとしよう。
(2008年11月21日掲載)