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>>>時間外調剤加算、通常時の2倍超か、0か<<<
 11月2日の中央社会保険医療協議会(中医協)で、開業医の時間外診療の評価など08年度診療報酬改定の本格議論がはじまった。開業医の時間外診療の評価とは、開業医よりハードとされる勤務医との業務格差是正を命題に、夕刻には閉まる診療所の開業時間を延ばすことなどが目的。病院外来患者の流線を診療所に振り分け、勤務医の負担軽減を図ると共に、患者が仕事帰りに診療所に寄れる利便性を与えようとの意図も含む。が、評価財源を開業医の再診料引下げ分で手当てする等の考えを蔵すことから、当然、日本医師会代表委員らは反対を表明。センシィティブな部分だけに、病院、診療所間の違いも含め、利害は対立したまま。
 一方、診療側の評価とあわせ、処方せんの受け皿となる薬局の時間外調剤に対する評価体系見直しも提案された。医療課では「調剤技術料の加算」を示唆している。現行、時間外調剤技術料は、およそ8時以前および18時以降を指し、調剤基本料と調剤料の合計に100%の加算が上乗せされる。つまり開局時間内に来た場合の2倍だ。医療課のいう「評価」がこの加算の上乗せならば、08年度改定で時間外加算は通常開局時間の2倍以上になるか。また、時間外調剤の評価について医療課では「調剤だけならいいが、それ以外のところはどうか・・・」(同)とも指摘。関係者はこの発言を、「最近調剤に手をだしはじめ、もともと営業時間の長い雑貨中心のドラッグストアなどと保険調剤薬局を区別する意向を含んだ発言では?」と詮索する。そうした解釈を受けた当の調剤併設ドラッグストア経営者は、「かまわない。20~24時なども調剤し、そこに時間外加算や深夜加算などついてないことをアピールする。どこを選ぶかは患者さん次第」とうそぶく。はてさて、色んな意味で各々、どう評価されるやら。
(2007年11月9日掲載)