薬事ニュース社
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>>>マスクのお世話<<<
 新型インフルエンザが流行した影響だろうか、朝夕の通勤時間にマスクを着用している人を見ても、違和感を覚えることが少なくなった。今考えてみても、インフルエンザの流行が叫ばれた当初は、行き交う人々のほとんどがマスク姿という、ある種の異様な光景が広がっていた。一時期は、売れに売れてしまったため、市中の商店からマスクが消えるといった信じがたい現象も起きた。騒動に便乗して、キャラクターのデザインが入ったものや、カラフルな色を用いたマスクなども売り出されたようだが、機能性や衛生用品というイメージが重視されたためか、こちらはあまり見かけていない。何はともあれ、マスクの騒動は、今ではすっかり落ち着いたようだ。
 ところで、今年の冬は、一部地域では豪雪に見舞われているようだが、基本的には暖冬で、全国的に暖かい日が多いとのこと。既に1月の時点で全国各地から梅の開花が報告されているだけではなく、ぼちぼち出始めた桜(ソメイヨシノ)の開花予想をみると、例年よりも1週間程度早まるとのことで、早い春の訪れが期待される。ただ、桜の季節は花粉症に悩まされ始める季節であり、諸手を挙げて喜ぶことができない人も多くいることだろう。今年の花粉の飛散量は少ないという予想が出されているが、あくまでも予想であり、気休め程度にしかならない。状況によっては、昨年末から今年にかけて半年近くマスクのお世話になりっぱなしという人も出てくるのではないか。
(2010年2月5日掲載)