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>>>デジタルは進むのか<<<
 菅義偉新内閣に期待感が高まっている。注目されるのは同政権が進めるデジタル化だ。国や地方のデジタル化を検討する、政府の作業チームの会合が開かれ、菅総理大臣は自治体ごとにシステムの仕様が異なっていることから、令和7年度末までの統合を目指して工程表を作成するよう指示した。自治体ごとにシステムの仕様が異なっていて、統一と標準化に向けて対策を進めるという。また、マイナンバーカードについてもオンラインで確実に本人確認ができることがデジタル社会には不可欠だとしている。ただなかなかマイナンバーの普及化は進んでいない。マイナンバーカードの普及率は現時点で20%程度。どこまで普及が進むのかが注目される。
 また新内閣では河野太郎行政改革相が全府省に行政手続きでハンコを使用しないよう要請した。そのうえで業務上、押印が必要な場合は理由を求めるとした。テレワークなど新しい働き方が浸透しつつある中、捺印のためだけに出社する会社も多いと聞く。IT系では電子サインの利用を推進する企業も増えてきた。ただ個人的にはハンコには良さもあり、紙という安心感があると感じている。日本はデジタル化が遅れているとの指摘は強い。「脱ハンコ」を含めたデジタル化が新政権になってどれだけ進むのか。デジタル庁新設など新政権の手腕に注目したい。
(2020年10月2日掲載)