薬事ニュース社
オピニオン

>>>日常に潜む無知の落とし穴<<<
 4月下旬にマイクロソフト社のWebブラウザであるInternet Explorer(IE)に、セキュリティ上の脆弱性が見つかった。悪意のある細工がされたウェブページを閲覧した場合、IEの異常終了やウイルス感染などの危険性があるとして、社会的に大きな話題となった。
 対応策としてはIE以外のブラウザを使うことや、5月2日に公開されたセキュリティ更新プログラムを適用することなどがあるらしい。"らしい"などという書き方をしたのは、今回の「IE脆弱性」問題の詳細について、全くと言っていいほど理解していないからだ。問題発覚後も散々IEを通じてインターネットを利用していたし、プログラムを更新する必要があることを知ったのもこの原稿の作成中のことだ。幸い自動で更新される設定になっていたため問題はなかったが、更新プログラムが公開されるまでは、怪しげなホームページなんぞを見てしまったせいで「ウイルスに感染」という可能性があったと思うとぞっとする。自分のITリテラシーは決して低くないと思っていたが、何とも油断ならない話だ。
 それにしても「知らない」ことの怖さを改めて思い知らされた。状況の変化を理解していなかったばかりに、今まで通りの行動していても大変な損をしてしまう恐れがある。例えば法律やら制度やら、はたまた最新のトレンドやら。自分には遠い話だと思っていても、実は深い関わりを持つものは案外多いのかもしれない。
(2014年5月23日掲載)