薬事ニュース社
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>>>健康に配慮した飲酒に関するガイドライン<<<
 今年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが「5類」となった。様々な規制が緩和され、年末を迎えた今では、コロナ以前とあまり変わらない生活ができるようになっている。厚生労働省の近く、新橋駅の界隈ではすっかり夜も明るくなり、酒席に向かうであろう多くの勤め人や、これを呼び込みたい店側の人たちでだいぶ賑やかになった。
 こうした中、厚労省は12月11日より、「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン(案)」を公表し、これに対する意見募集を開始した。ガイドラインは、国のアルコール健康障害対策推進基本計画に基づき作成されるもの。主な内容は、基礎疾患等がない20歳以上の成人を中心に、①アルコールの代謝や飲酒による身体等への影響②参考となる飲酒量(純アルコール量)③飲酒に係る留意事項――等をまとめたもので、各人が自分に合った飲酒量を決め、健康に配慮した飲酒を心がけるための留意事項を提示している。
 コロナの影響で、「外での飲酒機会が減少」及び「家庭での酒類消費の増加」といった変化がみられたが、アルコールの健康への影響という観点では、その量が重要であり、どこで飲もうと変わりはない。ただ、この年末年始、多くの人の飲酒量が増えそうな雰囲気があるので、一度、ガイドライン案を参考に自身の飲酒について考えるのも良いのかもしれない。なお、ガイドライン案に対する意見募集は12月28日までとなっている。
(2023年12月22日掲載)