薬事ニュース社
オピニオン

>>>withコロナの会合のあり方<<<
 先日、厚生労働省で開催された第4回「医薬品等行政評価・監視委員会」で問題が発生した。議題である新型コロナワクチンの接種に伴う副反応報告件数の増加で、出席委員から深い懸念や、委員会としての役割を踏まえた意見書を厚生労働大臣に提出することについて検討を求めるなど、文字通り会合としての“ヤマ場”に差し掛かったときだった。配信が行われていた厚労省の公式YouTubeサイトは突然、ブラックアウト状態に陥り、その後も復旧することはなかった。厚労省の担当課は、後日の再配信か議事録の早期作成などの対応を取ることなど、事務方として平謝りのコメント(2週間後の7月12日に議事録が公開された)。さらに同日の議事次第には後発医薬品に関する報告も予定されており、注目度が非常に高い中での通信環境という外部要因による会合終了は、ひとりの記者として残念と言わざるを得ない。コロナ禍によるリスクマネジメントの観点から、オンライン形式の会合等はすっかり浸透したが、検討会という委員同士の丁々発止の場には向かない、という意見も少なくない。中医協のような大所帯はともかく、今回の委員会のような10人以下の会合においては、リアルで集まり、傍聴者も入れることも再考するタイミングに差し掛かっているのではないだろうか。
(2021年7月23日掲載)