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>>>「泣く子は育つ」は嘘?<<<
 スウェーデンのバイオベンチャーBioGaia社が開発した「チャイルドヘルス」というサプリメントの新商品発表会に行った。このサプリメントには、L.ロイテリ菌という乳酸菌が含まれており、赤ちゃんの「夜泣き」を軽減してくれるという。同サプリは、世界85の国と地域で販売されており、4月1日から全国発売されるそうだ。
 バイオガイアジャパンの野村慶太郎社長は、同発表会で「"泣く子は育つ"は嘘。本当に健康な赤ちゃんは1日3時間以上泣かない」と声を強めた。1日に3時間以上泣く赤ちゃんは、激しい腹痛(乳児疝痛)があるためで、これはスウェーデンとイタリアの小児科医たちによる共同研究で明らかになったという。乳児疝痛は、腸内細菌のバランス形成不全が原因とされており、L.ロイテリ菌がそれを改善することが小児科学術誌『ペディアトリックス』に掲載されたとのこと。
 国際小児科学会では、「月齢3ヶ月前後から」の赤ちゃんが、「1日合計3時間以上」「週に3日以上」「3週間以上継続して」号泣している状態(これを「3の法則」と呼ぶ)を「コリック」と呼んでおり、日本で言うところの「夜泣き」がこれに該当するのだとか。約26%の赤ちゃんが、こうした「夜泣き」をするという。確かネットで「夜泣きに該当する英語はない」という情報を見たが、ところがどっこい、夜泣きは世界共通の悩みなのだと改めて知った。
(2015年2月27日掲載)