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>>>超音波診断装置とガンダム<<<
 一見、何の関係もなさそうなこの二つの機械。その意外な共通点とは、09年度のグッドデザイン賞の金賞を獲得したということである。本紙7月2日発行号で、メルクセローノのマーク・スミス社長にインタビューを行った際、同社の「ゴナールエフ皮下注ペン」がグッドデザイン賞を受賞したという話を聞いた。それで他の受賞作品を調べてみたところ、金賞を受賞したものにガンダムとデジタル超音波装置があったというわけだ。
 ガンダムというのは、お台場に立った等身大ガンダムのイベントのこと。デジタル超音波診断装置とは、日立メディコ「HI VISION Preirus」。審査員の評価をみると、患者の不安を取り除くような愛らしいデザインが高く評価されたらしい。医療機器では、07年度にも東芝の乳腺X線撮影装置「MAMMOREX Peruru MGU-1000A」が金賞を取っている。乳房圧迫時の痛みを軽減したつくりとなっているのが特徴だ。そういえば、「がんに対する普及啓発懇談会」で委員を務めるタレントの山田邦子さんが、「最近の乳がんマンモグラフィは乳房圧迫の痛みがなくてよい」というようなことを話していた。高性能だけでなく、患者にやさしいデザインも開発コンセプトに入っていることに嬉しさを感じる。10年度のグッドデザイン賞の応募は6月に終了。今度はどんな医療機器が受賞されるか楽しみである。
(2010年7月9日掲載)