薬事ニュース社
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>>>どうなる? ドクターヘリ<<<
 ちょっと前の話になるが、「コード・ブルー」というドラマを毎週見ていた。“ドクターヘリ”で活躍する若き救急医たちの姿を描いたドラマである。これもちょっと前の話だが、前政権下で、8月に提出された厚生労働省における来年度概算要求では「ドクターヘリの導入促進の充実・強化」の30億円が組み込まれていた。ドラマに影響を受けていたこともあり、ちょっと調べてみたのだが、日刊航空通信によれば、2009年度の概算要求でドクターヘリ導入促進事業費として組み込まれた21億円は、ドクターヘリ24機分に相当するとのこと。これから換算すると、30億円の予算では、ざっとドクターヘリ34~35機分ということになる。
 さて、10月15日、新政権下での概算要求が提出された。要求額は、全省庁で過去最大の95兆円に膨張。行政刷新会議の仙谷大臣の私見では「最低でも92兆円以下に抑制しなければならない」とか。厚生労働省の要求額は、8月の前要求額より2兆4761億円増ということなので、事業仕分けによる執行停止はかなりシビアになることが予想できる。「新型インフルエンザ対策」や「子ども手当て」など、緊急かつ民主党マニフェストの目玉政策が厚生労働省の管轄に多い。また、「診療報酬の引き上げ」や「協会けんぽの国庫負担引き上げ」など、厳しい財政状況を緩和する政策もずらっと控えている。その中で“ドクターヘリ”はいったいどうなるのか!? 個人的に非常に興味のあるところである。
(2009年11月6日掲載)